大きな船と聞いてどんな船を思い浮かべますか?
どのくらいの船から大きいと言うのか皆さんご存知でしょうか?
実は、船の世界では一般的に総トン数20トン以上の船舶を「大型船舶」と言い、それ以外の船すなわち総トン数20トン未満の船舶は小型船舶と言います。
外海を走り海外へ行く外航船も国内を走る内航船も全てこの総トン数20トンが基準で大型船舶か小型船舶かに分類されます。
この記事では、総トン数20トン以上の大きな船、「大型船舶」で航海士や機関士になる為にどの様な船舶免許が必要になるのかご紹介します。
記事を読み終えると、巷でたまに耳にする船舶免許という物が、大型の事なのか小型の事なのか判別する事が出来る様になります。
広告目次
そもそも船舶免許は必要か?
大きな船「大型船舶」で働く方々は大きく分けて①船舶職員と呼ばれる士官と②部員の2つのパートに分かれます。
このうち①の船舶職員になる為に免許が必要になります。
逆に言うと部員のままで良いと言う方は免許が何も無くても直ぐに乗船勤務が出来ると言う事になります。
船舶職員と部員の違い
さて、それでは船舶免許の必要な船舶職員と免許の要らない部員の違いを説明していきます。
船舶職員
船舶職員とはいわゆる船長や航海士、機関長や機関士などといった役職のついた船員の事を言います。それぞれ職責が発生する代わりに報酬も多くなります。
部員
部員は船舶職員の補佐に当たる船員ですが、船はその巨大な船体を「一人で操る」と言う物では無く操船一つにしても航海士の指示に従い実際に舵を取るのは部員という事もあり、運行に欠かせない無くてはならない存在です。
広告免許の種類
部員のままで良いという方もいますがどうせ乗るなら上級士官を目指したい!という事で今度は免許の種類を紹介します。
海技免状(大型船舶免許)
まず始めに名称ですが、船舶免許(ここで言う大きな船の免許)の事を海技免状と言います。
海技免状は
- 海技士(航海)<一級〜六級>航海士→船長を目指す
- 海技士(機関)<一級〜六級>機関士→機関長を目指す
- 海技士(通信)<一級〜三級>
- 海技士(電子通信)<一級〜四級>
となり、〇級海技士(〇〇)と言う表現をします。
これらの海技免状は航行区域や乗船する船のトン数、推進機関のkw(馬力)などにより細かく区分されそれぞれ役職に応じて必要な免状が決まります。
また、上級海技士の試験は筆記試験と口述試験の両方に合格して初めて交付となる事や、口述試験を受ける為には乗船履歴という物が必要になるなどなかなかハードルが高いのも事実です。
機関士(船舶職員)になるために必要な免状と船の大きさ一覧はこちら>>
小型船舶操縦士
ちなみに小さな船、いわゆる総トン数20トン未満の船舶を操船するためには小型船舶操縦士という船舶免許が必要になり一級、二級、特殊(マリンジェット)となっています。
一般的に検索されて出てくる船舶免許はこちらの小型船舶操縦士を指している事が多いようです。
船舶免許一級と言っても小型船舶操縦士の一級と海技士の一級とでは知識も修得期間も比べものになりませんのでご注意ください。
【大型船舶】大きな船で機関士として働く為に必要な【船舶免許】の種類は何か?まとめ
ここまで大きな船で船舶職員として働くために必要な免許について紹介してきましたがいかがでしたでしょうか。
もし海技士も欲しい!と思う方がいましたら下の記事もご覧ください。
おしまい